確定申告が必要な人(個人)
確定申告が必要な雑収入
大雑把にいうと下記の場合は「確定申告」が必要になります:- 給与の収入金額:2000万円超
- 給与所得・退職所得を除く所得金額合計:20万円超*(年末調整未済の給与を含む)
- 同族会社の役員など:給与のほかに利子・賃貸料・使用料などの支払を受けた
- 給与:災害減免法により所得税などの源泉徴収税額の徴収猶予や還付を受けた
受取利息・賃料・その他収入は雑収入になり確定申告が必要になります:
- 個人(社長)から会社への貸付金の受取利息
- 会社からの不動産賃貸料収入
- 20万円超の会社以外からの雑収入(フリーランスやブログなど広告収入)
- 20万円超の仮想通貨の利益(→計算書(エクセル)/国税庁:①移動平均法,②総平均法)
個人で間違いが多いのはやはりブログ収入や仮想通貨の利益でしょう:
- アフィリエイト広告は売上ベース/~令和3年度(入金ベースではない、現金主義は令和4年度分から認められる)🚩
- 仮想通貨は実現利益ベース(含み益ベースではない)の損益通算(年度内1~12月)🚩
会社の帳簿上発生していれば現金受渡の有無に関わらず個人収入になります。賃料やその他収入も同様に個人収入になります。
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「メルカリやNFT・仮想通貨の確定申告の要否」
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「GOOGLE ADSENSEとAMAZONアソシエイトの注意点」
申告はe-Taxが便利
(1)マイナンバーカードの準備
税務署への申告はe-Tax(電子申告)が便利です。国税庁「確定申告書等作成コーナー」から利用できます。金額を入力すると税額が自動計算されて申告書の作成と提出ができます。PDFファイルに保存や印刷もできます。
マイナンバーカードがあると自宅で完結できます。スマホからも申請できます。
マイナンバーカードの読み取り可能なスマホ機種が必要になります⇒マイナンバーカード読取対応のスマートフォンの一覧
パソコンの場合はカードリーダーか対応スマホが必要です。カードリーダーは3千円程度です。
関連記事:
「マイナンバーカードの申請方法」
(2)納税は口座振替かペイがおすすめ
納税には銀行の「口座振替」がおすすめです(手数料無料/届出必要)。納税日(支払日)に1か月程度の余裕がもらえます。資金繰りの厳しいときには本当に助かります。一部のネット銀行は口座振替ができないので注意が必要です。
口座振替が可能な金融機関は下記をご参照ください⇒国税庁「ダイレクト納付が利用可能な金融機関一覧」
尚、ペイなどのQRコード支払いが始まりました。自宅納付でポイントがもらえるのでお得で便利です(30万円以下)。
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「キャッシュレス納付の注意点(ペイやカード)」
「楽天ペイの注意点」
「LINE PAYとPayPay」
まとめ:e-Tax作成→郵送も可
申告書は管轄税務署に郵送提出することもできます(訪問不要)。返送封筒(切手貼付)を同封して申請書コピー(税務署受領印付)を返送してもらいましょう。マイナンバーカードがない場合は申請書作成だけe-Taxを利用して郵送すると便利です。必要項目を入力すると税額を自動計算してくれるのでミスを防げます。
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「還付申告(確定申告):失業者や元サラリーマンの税金還付」
「確定申告(E-TAX)の仕方:ふるさと納税」
※不明な点は自己判断せず税務署や税理士等に確認することをおすすめします。👷
追記1:e-Tax開始の仕方
e-Taxを利用するには「利用者識別番号(半角16桁の番号)」が必要です。一番簡単な方法はWEBから取得する方法です:
- 「開始届出書(個人の方用)新規」から
追記2:海外資産5000万円超に申告義務
海外資産は5000万円超の場合に申告義務があります(12月末基準→翌年3/15期限)。「国外財産調書」と「国外財産調書合計表」の提出が必要になります。尚、富裕層と低所得層の格差拡大が社会問題になっています。税制面で税逃れ(抜け道)の是正は喫緊の課題でしょう。
富裕層の固定資産税評価額の特例(軽減税率)廃止や時価評価課税が考えられます。