胃の不調:ピロリ菌検査のすすめ
ピロリ菌
(1)病院での検査:保険適用と適用外
常に胃が不調な人はピロリ菌を疑った方が良いです。病院で簡単な検査で結果がわかります。健康診断で胃炎(要経過観察)の人もピロリ菌の可能性があります。健診結果を持って病院でピロリ菌の検査をしたいと言うと通じます。
ただ通常の保険適用プロセスだと内視鏡検査(胃カメラ)後にピロリ菌検査になります。
他の病気リスクもあるので当然でしょう。
- 内視鏡検査(予約制):5000円程度/保険適用(3割負担)
- 内視鏡検査なしのピロリ菌検査(尿素呼気法):保険適用外になり6000円程度
他に「便中抗原法」「血中抗体法」もあります。文字通り便や血液を採取して調べる方法です。
病院(消化器内科)のHPや問い合わせで検査方法を事前に確認すると良いです。保険適用外の有無や内視鏡検査が「半年待ち」の場合もあるので注意が必要です。
※保険適用外の検査だと陽性後の診療と薬代も保険適用外になります:
- 診療:6000円程度(→保険適用だと2000円程度/3割負担)
- 薬代:6000円程度(→保険適用だと2000円程度/3割負担)
(2)健康診断オプションや自治体検査
健康診断のオプション検査(2000円程度)もあります。急ぎでなければ値段も手間もリーズナブルでおすすめです。自治体の「胃がんリスク層別化検査」にもピロリ菌検査が含まれます:
[例:江東区の場合]
- 40・45・50・55・60・65・70・74歳になる区民が対象
- ピロリ菌感染の有無を調べる検査「ピロリ菌抗体検査」と胃粘膜の萎縮の状態を調べる検査「ペプシノゲン検査」
- 将来胃がんになりやすい状態かを判定する血液検査
- 検診費用の一部、500円を自己負担
(3)郵送検査キット
自宅でできる郵送検査キットもあります。病院と同精度のものを選びましょう(便を郵送:検体到着3営業日後に検査結果を発送)。
郵送の検査キットでピロリ菌が陽性判定になれば病院での治療(除菌)になります。陰性であれば病院に行く手間が省けます(メリット)。
40代以降の忙しい現役世代は平日の日中に病院に行くことが難しい人もいるでしょう。コロナ禍では病院に行くこと自体がリスクと感じられました。
現役を引退した人や主婦(主夫)などで自治体検査では心もとない場合にもおすすめです。大腸がん検査とセットになっているものもあります。
まとめ:早期発見と早期治療が重要
ピロリ菌検査をおすすめの理由は薬の処方(1週間)で治るからです(除菌)。胃が嘘のように快調になります(経験談)。一方胃腸薬やサプリメントを飲んでもピロリ菌の場合は一生治りません。まずは正しい症状(病状)の判断が必要です。
胃がんの原因はほとんどがピロリ菌と言われています。胃がんは早期発見で治療できますがQOL(生活の質)は一気に落ちます。
多くの病院は土曜日も診療しています。ピロリ菌はどんな方法でも良いので早期発見と除菌がおすすめです。
ピロリ菌を除菌した人の胃は繊細です。 胃がんリスクは保菌者より低いものの普通の人より高いです。
病院では毎年の健康診断のX線検査(バリウム検査)に替えて内視鏡検査をすすめられます。除菌後も安心して通える消化器内科を探すのが重要です。
長い付き合いになります。
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