NPOの設立を考える


非営利法人

(1)社団法人・財団法人・NPO法人

コロナ禍で社会貢献に目覚めた人はいるのではないでしょうか。

非営利法人には下記のような形態があります:
  1. 「社団法人」(一般社団法人と公益社団法人)
  2. 「財団法人」(一般財団法人と公益財団法人)
  3. 「特定非営利活動法人」(NPO法人と認定NPO法人)
  • 一般社団法人/財団法人:準則主義(登記)により簡便に法人格を取得できる一般的な法人
  • 公益社団法人/財団法人:公益性の審査を経て行政庁(内閣府又は都道府県)から公益認定を受ける(税制上の優遇措置)
  • 認定NPO法人:広く市民から支援を受けていること等の一定の要件

(2)必要な基金・理事の人数・認可の有無

各法人によって必要な資本金・理事の人数・認可の有無などが異なります。

一般社団法人のハードルが一番低いです(要件:社員2名のみ):
  1. 一般社団法人:2人以上で定款作成(剰余金等の分配不可)
  2. 一般財団法人:2人以上で定款作成(剰余金等の分配不可)・300万円以上の財産拠出
  3. 特定非営利活動法人(NPO法人):所轄庁(都道府県又は政令指定都市)の設立認証(1カ月間縦覧に供される)・10人以上の社員,理事3人以上及び監事1人以上(社員に利益分配不可,役員報酬は役員総数の3分の1以下)
公益法人制度については下記の内閣府HPによくまとまっています⇒内閣府「公益法人制度とNPO法人制度の比較について」

(3)設立から運営開始までの流れ

組織形態の選択は非営利活動の事業内容にも関係してきます。対外的な響きにも関係してくる大きな問題です。

非営利法人の設立には少し特殊な認可や届け出などもあります。

大まかな流れをまとめると下記のようになります:
  1. 事業内容(非営利)を決める
  2. 非営利法人の形態を決める
  3. 設立に必要な仲間を募る
  4. 非営利法人の設立
  5. 活動開始
現実的には同時並行に進むことになると思います。非営利組織だからこそお金の管理の透明性は非常に重要です(説明責任を伴います)。

取り敢えず個人で始めるという道

取り敢えず個人で開始という道もあります。1人でも始められます。

サークル活動を少しグレードアップしたい場合にもおすすめです。

会費や寄付など営利活動をする場合は税務署へ届け出が必要です(営業性個人)。収入は個人の確定申告になります。

下記の国税庁HPに「届出書」と「書き方」(PDFファイル)があります⇒国税庁「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」

営業性個人は設立手続きがほとんどありません(法人登記も不要)。コストもかかりません。

試運転には最適な形態です。のちほど法人化することも可能です。

個人事業主の必要な開業書類が一括作成できるサービスもあります(無料)⇒開業freee「開業に必要な書類を無料で一括作成」

銀行口座はゆうちょ銀行が開設しやすいみたいです。銀行でも屋号を付けた個人扱いになります。

設立事務は大変でせっかくの「善き思い」も途中で萎えてしまうことがよくあります。事務は最大限手抜きをしてあなたにしかできない非営利活動を是非成就させてください。



関連記事:
「負担の少ない社会貢献活動:物品寄付」

追記:公共冷蔵庫

北長瀬コミュニティフリッジは食料品や日用品の支援の仕組みです。支援を必要とする人は時間や人目を気にせず24時間取りに行ける公共冷蔵庫を設置。

全国のNPOは支援の仕組みを参考にさせてもらうと良いでしょう。事業開始が格段と早くなります。

食品ロス削減を目指す企業もとても参考になります。近所で余った食料を提供できる支援団体を探すと良いでしょう。

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「TOKYOスイーツ・コンテスト~東京産食材を食べよう!」
「社会貢献:寄付とビジネス」

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