キャッシュレス納付の注意点(ペイやカード)


ペイやクレジットカード納付(税金)

e-TaxやeLTAXで申請をしている会社は多いでしょう。 税金の納付も口座振替で銀行窓口に行く手間がなくなり大変便利になりました。

さらにペイやクレジットカード決済を利用すると2つの大きな利点があります:
  1. 支払いが先延ばしできる(1か月~)
  2. ポイントが貯まる
上手に活用するとメリットを享受できます。法人の納付にも社長個人のペイやクレジットカードで支払いが可能です。

クレジットカードのセールス記事もよく見かけます。決済手数料でマイナスになるケースもありますので注意しましょう。

関連記事:
「源泉所得税:所得税徴収高計算書の提出はE-TAX(WEB版)」

国税:お得なキャッシュレス納付方法

(1)ペイ払い額(納付額30万円以下)

国税の場合は「ペイ払い」(個人のアカウント利用)がお得です:
  • 広く税目で「30万円」まで利用可能
  • 主なペイで利用でき「手数料無料」🚩
  • チャージして納付すればカード期限まで先延ばし可能
  • クレジットカードのポイントもたまる(カードにもよる)
注意が必要なのはチャージでポイントを付与しないカードが増えています。各社がポイント改悪を進めています。ご自身のペイを確認してみましょう。付与されるのは「楽天ペイ/楽天カード」の「0.5%」くらいでしょうか(ポイントで納付もできます)。



税金のペイ払いにもポイント付与がありません。各社チャージでもペイ払いでもポイント付与がない場合がほとんどです。家で納付できる便利さはありますが。

最もお得な納付方法は「Amazonペイ」(個人アカウント利用)です(アマゾンのアカウントがあれば登録やアプリは不要です):
小さな会社の源泉徴収の納付にはAmazonペイの利用がお得です。社長個人のAmazonアカウントがあればAmazonペイはすぐに利用できます。お手持ちのクレジットカードを利用できるのもストレスフリーです。

関連記事:
「AMAZON PAYレビュー」
「AMAZONマスターカード:新たなサービスに移行」
「楽天ペイの注意点」

(2)クレジットカード払い(納付額30万円超)

納付額が30万円を超える場合は基本ペイは利用できません。少し大きな会社の源泉徴収や利益が出た期の確定申告・中間申告のケースです。

ペイが利用できないのでクレジットカード決済(個人カード)を考えます:
  • 国税のクレジットカードの決済手数料は「0.8%程度~1%超」→「国税クレジットカードお支払サイト」(トヨタファイナンス)で決済手数料の試算ができます
  • マイナスにならないためには還元率が「1%以上」のカードで決済する必要があります
  • さらに年間手数料もかからないことが必要
一般的なカードの限度枠は50万円程度です。ちょっと審査の厳しい銀行系のカードなら100万円程度が可能なクレジットカードもあります。会社の利益で言うと700万円程度の法人税になります。一時的にカード限度額を上げる申請を利用することもできます。

尚、税金のカード払いは還元率を低く設定している場合もあるので注意が必要です。代表的なものでは楽天カードは「0.2%」になってしまいます(通常1%)。



利益が1000万円(または納税額100万円)を超えるようになったらビジネスカードの検討の時期でしょう。ビジネスカードの利点は支払い枠が大きいことです。納付額が大きい場合にも支払いの先延ばしできます。

ただ大半のビジネスカードの還元率は「0.5%」のみです。カードで納付すれば決済手数料で「マイナス」になります。ステータスのあるプラチナカードには年間手数料が10万円以上するものもあります(→American Express「プラチナ・カード」)。

※ステータス(社会的地位)はお得とは別次元の「消費」です(否定はしません)。自営業やフリーランス・個人商店は対外的にステータスが必要です。自分自身のモチベーションや自信・はったりを利かせるために必要です。ビジネスで大企業と御していくのは大変なことです。



ビジネスカード選びのポイント:
  1. 利用枠:100万円以上
  2. 還元率:1%以上
  3. 年間手数料:なし
クレジットカード利用で多少の手数料より資金繰り(納付先延ばし)を優先する考え方もあります。個人カードと併用すれば手数料は少なくて済みます。県や市の地方税だけ個人カードで支払うケースも考えられます。

手数料で1円も無駄にしたくない人は口座振替やペイジー(Pay-easy)を利用しましょう。ポイント獲得でも手数料でマイナスになるケースです。

関連記事:
「ビックカメラSuicaカード:国際ブランド変更方法(JCB↔VISA)」
「デビットカード:クレカ不可の救世主」

地方税:お得なキャッシュレス納付方法

地方税(県と市)はペイの利用が限定的です:
  • 固定資産税や自動車税など、QRコード(eL-QR)かバーコード付き納付書が必要(30万円以下)
  • 確定申告・中間申告の納税や住民税の特別徴収はペイ非対応、eLTAXで納付情報の手入力(eL番号入力)では利用不可🚩
小さな会社では固定資産税がないケースも多いでしょう。ペイ払いの場合は各社のアプリから請求書払いを選択して納付します。

尚、国税でお得な納付方法と紹介したAmazonペイは地方税(eLTAX)では利用できません。ペイ対象の納付がある場合は「楽天ペイ/楽天カード」のカードチャージ(0.5%還元)の利用がお得です。

確定申告や住民税の特別徴収はペイ払いは利用できません。eLTAXで納付情報(収納機関番号・納付番号・確認番号・納付区分)を発行しても駄目です。eL番号入力の支払いはカードやペイジー(Pay-easy)・口座振替のみ対応です(改善希望)。

eLTAXで納付情報を作成した場合にも利用できると大変便利です。QRコード(eL-QR)やバーコードが表示されればスマホでペイ払いができるようになります(改善希望)。

確定申告や住民税の特別徴収は「カード払い」がお得な支払い方法になります:
  • 決済手数料が「0.8%程度~1%超」かかる点などは国税と同じです→「地方税共同機構 クレジットカード納付サイト」(F-REGI*)で決済手数料の試算ができます
  • 還元率1%のカードがあれば少しの差額ポイントと納付期限の先延ばしが可能になります


関連記事:

Advertisement

Advertisement

人気の投稿