法人税と地方税:中間申告と中間納付
法人税と地方法人税(国税):中間申告と納付
(1)中間申告の対象と納付額
法人税納付額が20万円超の場合は翌期に中間納付が必要になります。法人税額(確定)は別表1「13」欄の「差引所得に対する法人税額」です。控除後/中間納付前の税額です。
申告と納付期限は半期終了の2か月後です:
- 中間納付が必要な場合メッセージボックスに「法人税予定申告書提出についてのお知らせ」が送信される(納付期限の月初🚩)
- 申告期限月の上旬に「法人税の予定申告の中間申告に関するお知らせ」を格納:12月決算→6月中間決算→申告/納付期限は8月🚩)
- e-Tax未利用の場合は郵送(e-Tax利用者に法人税の予定申告書用紙の送付はなし)
- 仮決算は実際に中間決算を行い納税額を計算する方法
- 予定申告は前期納税額の半分を中間納付額とする方法
- 申告書を提出しない場合は予定申告とみなされる(「みなし申告」*)🚩
*みなし申告は税務署送付の中間納付額を期限までに納税するだけ
正確な中間納税額は単純な2分の1ではありません:
- 前期稼働12か月で割り端数(1円未満)を落とす
- 次に6か月分を掛け百円未満を切捨(税種毎計算)🚩
(2)納付手続き(予定申告の場合):e-Tax(ソフト)
e-Tax(ソフト)のメッセージボックスから予定申告書を作成します:「法人税予定申告書提出についてのお知らせ」。予定申告書は納付額も入っており「署名」して送付するだけです。
「法人税予定申告書提出についてのお知らせ」から作成:
- 「詳細表示」をクリック
- 「申請書等作成」をクリック→「申告・申請等基本情報」を入力→作成完了
- 電子署名(社長のマイナンバーカード等)→送付
予定申告書を提出するとメッセージボックスに「納付情報登録依頼」が来ます:
- メッセージボックス「納付情報登録依頼」を開く
- 下にある「ダイレクト納付」をクリック
- 「今すぐ」か「納付日を指定」→OK
(3)納付手続き(みなし申告の場合):e-Tax(WEB版)
納付の手続きはe-Tax(WEB版)から行います(みなし申告の場合):- 申告・申請・納税
- 新規作成→納付情報を登録する:納付情報登録依頼(納税手続の開始)
- 提出先税務署等の入力:税務署選択→次へ→「1.新規に納付情報登録依頼を作成する」→次へ
- 申告書等の作成:①税目→「法人税」「地方法人税」(各々申請)、②課税期間・申告区分→今期・「中間申告」、③納付額→税務署通知の金額を入力→送信
- 受信通知の確認→ダイレクト納付の入力
みなし申告の場合は予定申告のように署名の手間がありません。ただ税額や税目等が手入力になりミスのリスクがあります。
関連記事:
「小さな会社の確定申告書の作り方:E-TAXとELTAX」
「小さな会社の決算業務(税務事項備忘録)」
地方税:中間申告と納付
(1)中間申告の対象と納付額
地方税は国税が中間申告の対象の場合に中間納付が必要になります。
国税の控除等で中間納付が必要ない場合でも予定申告書が送られてくる場合もあります:
納税額の計算方法も国税と同様です(中間納税額は単純な2分の1ではない):
※市は上記式ではなく単純な2分の1で計算してほしいとの依頼があった(→追加納付)(プレ申告データは来ないので自分で計算が必要)🚩
尚、eLTAXは全面表示(最大化)だと下の「次へ」「戻る」などが隠れてしまいます。右上の全面表示を解除すると最下段も表示されるようになります。🚩
※納付情報の発行依頼は何度でも可能(納付手続きは別で行うので重複納付にならない)🚩
※追加納付が必要な場合も追加発行で納付可能(納付額の計算ミス等)🚩
プレ申告データでは法人事業税と特別事業税が合算になっています。上記の計算方法で正確に分ける必要があります。
*「プレ申告データに関するお知らせ」からデータをダウンロードすることも可能です。
データをアップロードして納付情報を作成します。
ただ「xmlファイル」になってしまいアップロードができません(対処方法不明)。アップロードするにはファイル形式が「CSVファイル」である必要があります。
*過去の納付情報をもとにして作成することもできます。ただ修正入力の途中でなぜかエラーが出て作成ができません(原因不明)。
申告書から作成する場合はプレ申告データのメッセージ照会から作成できます。右下の「作成」から進むと申告書作成の画面に移ります。
[取り消しの仕方]
- 国税が中間申告対象→地方税も中間申告対象
- eLTAXで「プレ申告データに関するお知らせ」で税額の通知が来ます(自治体による)🚩
- 県は中間決算月の翌月上旬頃に通知あり、市は来ません(自治体のシステムによる)
- eLTAX利用者にも中間申告の書類が郵送される場合があります
納税額の計算方法も国税と同様です(中間納税額は単純な2分の1ではない):
- 前期の稼働月12か月で割り端数を落とす
- 6か月分を掛け百円未満を切捨て(税種毎計算)
※市は上記式ではなく単純な2分の1で計算してほしいとの依頼があった(→追加納付)(プレ申告データは来ないので自分で計算が必要)🚩
尚、eLTAXは全面表示(最大化)だと下の「次へ」「戻る」などが隠れてしまいます。右上の全面表示を解除すると最下段も表示されるようになります。🚩
(2)納付情報の発行依頼(eLTAX)
納付手続きはまず「納付情報の発行依頼」をします。次に「納付手続き」をする2段階の流れになります:- メイン画面:納税に関する手続き
- 納税メニュー:みなし・見込納付、更生・決定
- 手入力による作成*:①申告税目:県→法人都道府県民税,市→法人市町村民税、②申告区分→「予定申告(みなし納付)」、③事業年度・期別等→対象年度(今期)を入力→次へ(右下)
- 納付・納入金額一覧:+明細追加(下の方)をクリック→①地方公共団体を選択、②「納付・納入金額」をクリック→各税目に金額入力→確定→次へ→次へ(送信)→印刷
※納付情報の発行依頼は何度でも可能(納付手続きは別で行うので重複納付にならない)🚩
※追加納付が必要な場合も追加発行で納付可能(納付額の計算ミス等)🚩
プレ申告データでは法人事業税と特別事業税が合算になっています。上記の計算方法で正確に分ける必要があります。
*「プレ申告データに関するお知らせ」からデータをダウンロードすることも可能です。
データをアップロードして納付情報を作成します。
ただ「xmlファイル」になってしまいアップロードができません(対処方法不明)。アップロードするにはファイル形式が「CSVファイル」である必要があります。
*過去の納付情報をもとにして作成することもできます。ただ修正入力の途中でなぜかエラーが出て作成ができません(原因不明)。
申告書から作成する場合はプレ申告データのメッセージ照会から作成できます。右下の「作成」から進むと申告書作成の画面に移ります。
(3)納付手続き(eLTAX)
納付手続きは上記の「納付情報の発行依頼」をもとに行います:- メイン画面:納税に関する手続き→納税メニュー:納付情報の確認・納付
- 納付情報一覧から対象にチェック(上記検索欄はブランク)→次へ→次へ
- 納付方法の選択→ダイレクト方式:①口座選択、②納付日入力(または今すぐ納付)→次へ(→印刷)→次へ(送付)
[取り消しの仕方]
- 納税に関する手続き→納付情報の確認・納付
- 対象(ダイレクト済)をチェック→期日指定キャンセル→次へ(完了)
- メイン画面「メッセージ照会」
- 納付結果通知(→印刷)
中間納税の仕訳(支払日と決算時)
中間納税の仕訳は下記の通りです:[仕訳]
- 仮払法人税等-普通預金